薬剤師の仕事百科

経営者

交流会を通じて日本に明るい医療を
〜一般社団法人リードコンファーマ〜

【プロフィール】
佃勇也さん(男性・36歳)
薬学部を卒業後大学院に進学。その後新卒として企業の研究部門に所属。そこで5〜6年勤務したのち、薬剤師として調剤業務を行うために転職。
薬剤師として働きながら、一般社団法人リード・コンファーマを設立。
様々な薬剤師や医療関係者向けのセミナーや交流会を開催し、医療人同士の情報交換を行うことで、医療業界により良い未来を築いていこうと活動中。

なぜ薬学部へ進学しようと思ったのですか

実は私自身は薬剤師に興味がなかったんです笑。
元々は研究職をやりたくて大学を選ぼうと思いました。そのなかで化学の研究をしたいと思ったときに、薬学部が一番化学研究のレベルが高いと思ったんです。なので実際に薬剤師になろうとは思っていませんでした。

経営者として事業を行おうと思ったきっかけは何でしょうか

最初は研究職として新薬の開発に携わりたいと思って就職しましたが、就職してから「このまま一生この会社でやっていくのは何か違う」と思ったんです。
そんな中、色々な人と話をしていると若くして起業をしている人がいることがわかったんです。話を聞いているうちに「自分で事業を行った方が世の中の役に立つし、自分の経験になる」と思いました。
そう思っていくうちに、せっかく免許を持っているならば、研究職を辞めて薬剤師として働きつつ薬剤師関連で何か世の中のためになることをしたいと思うようになりました。
薬剤師の世界は明るくない話が多かったので、ならば自分の力で薬剤師業界を明るくできるような活動をしたいと思ったんです。

経営者として仕事をするなかでの「やりがい」はなんでしょうか

私は会社の企業理念として、「交流会を通して皆で手を取り合い、より良い医療に向けて情報発信をしていく」ことを掲げています。
そのような気持ちを持ちつつセミナーを行っていますが、セミナーを開催したときに、受講して下さった方だけではなく講師の方からも「ありがとう」と言っていただけると、とても嬉しく思います。
また交流会の場として、父が神楽坂で経営を行っているレストランを借りる場合があるのですが、父からも「ありがとう」と言っていただけたときも、経営をしていて良かったなと実感します。

しかし良いことばがりではなく大変なこともありました。
セミナーで人が集まらなかったり、逆に集まりすぎてしまったりと、予想外の事態は常に付き纏います。必ず段取りのシミュレーションは行っていますが、「トラブル・準備漏れ・準備の期間」などを考えると、最初のセミナー開催の前日は夜も寝付けませんでした笑。

メゾン佃 | Maison Tsukuda |神楽坂 鉄板焼き | 若宮町

佃さんにとって、薬剤師の資格の「強みと弱み」はなんでしょうか

薬剤師の資格の強みは、まだ現状は就職に強い職業なので仕事復帰もしやすく、働くうえで給料を稼ぎやすいという点ではないでしょうか。

逆に弱みというは欠点としては
資格を持つがゆえに「その世界にしか入れない」といった固定概念だと思っています。「薬剤師の免許を持っているから薬剤師にならなければいけない」、そういった先入観を持ってしまうのが欠点だと、私は思います。

今までの経験から感じた、薬剤師の課題はなんでしょうか

結局のところ、薬剤師の職業には法律という限界があります。しかしそれ以外の部分では薬剤師の強みを持って自分で新しい「何か」を考える必要があると思っています。
例えば、私が在宅業務を行っている人に聞いた話ですが、日本は今「少子高齢化」が問題になっています。しかしこの問題は日本だけではなく、中国などの他国に問題になっていくかと思われます。
その問題の最先端になっている日本で「少子高齢化」を解決できたら、世界で一番初めに人口問題を解決できた国になります。それを薬剤師の知識と経験で解決できたらいいなと思っています。
そういう意味で薬剤師の働き方を変えていくためにも、
患者さん目線のセミナーや、コーチング、ティーチングなどの様々な活動を行うなかで解決のヒントを得られればと考えています。
現状は解決策は誰にもわかりません。そのためトライアルアンドエラーを繰り返し、最終的な日本らしい解決策を見つけていくことができればと思っています。

佃さんにとって、働くということはどのようなことでしょうか

私にとって「働く」ということは自分の生き様みたいなものです。
様々な問題は転がっていますが、芯がぶれなければ問題はありません。

私のビジョンとして5年後には、もっと大きい規模でセミナーを開催したいと思っています。
東京の1箇所だけではなく、どこかの農家や海の近くなど、地方には地方の良い部分がたくさんあるため、それを生かしたセミナーや研修をやっていきたいと考えています。

この記事を見ている方にメッセージをお願いいたします

私は、薬剤師になる全ての方に「薬剤師という職業に夢を持ってもらう」ことを目指しています。
今の薬学生の話を聞いていても最終目標が国家試験になっている方が大半です。
それをもっと「薬剤師だったらこんなことができるんだ!!」ということを「知ってもらい・理解してもらい・感じてもらいたいです。
その認知の最終的なゴールをどんどん下げていき、ゆくゆくは高校生や中学生や小学生が、薬剤師をやってみたいと思うような未来を作っていきたいです。
そのための未来づくりに、もし応援してくださる方がおりましたら
ご協力をお願いいたします。

一般社団法人リードコンファーマ | Lead Conparm

コメント

この記事へのコメントはありません。

RELATED

PAGE TOP