薬剤師の仕事百貨

給与の高さに魅力を感じてMRへ

なぜ新卒でMRになろうと思ったのですか

僕は薬学部を卒業していますが、そもそも薬剤師になるつもりはありませんでした。何をしたいかは決まっていませんでしたが、基本的に飽きっぽい性格のため在学中に資格がとれる学部に行きたいと思っていて、その中でも文系科目は得意ではなかったため薬学部に入学しました。
そんな僕でも流石に4、5年生になって学んだことを全く生かさないのも嫌だと感じるようになりました。そうなった場合、CROなども考えましたが、仕事内容よりも給与が高いことが1番の目的だったため、MRになろうと思いました。


1日の仕事の流れを教えてください

MRの仕事は相手ありきのため、日によって全然違うこともありますが、1例を出しますね。
朝の7時30分~10時30分までは医薬品の卸を回ります。卸とは一緒に薬を売っていく共同関係にありますので得意先の情報収集や情報の共有目的で足を運びます。
その後はクリニックは午前中が忙しいということもあるため、11時~11時30分くらいまでは内勤業務を行います。
11時30分からはクリニックに訪問して、1時頃から午後の診療までの間に休憩を取り、また訪問を続け6、7時くらいまで行います。
その後は会社に帰って内勤業務を行うかそのまま帰るかですね。

仕事は担当している診療所や病院によってさまざま

医師への訪問も場合によって様々です。
例えば、訪問するなら〇曜日のこの時間といった感じです。その他、大学病院の場合は朝掛けと言って先生が出勤してきたタイミングを狙って話かけたりもします。
事前にアポイントを取れないこともあるため本当に多様に対応します。
基本的に新人のうちは開業医を担当して、ある程度経験を積んできたら大学病院を担当します。

色々な工夫を行って先生と会う

メーカーの訪問を禁止している先生など、どうあっても会えない先生もいます。そこを如何に工夫して会えるようにするかもMRの腕の見せ所です。
例えばその先生のことを知っている方に、「どんな先生なのか」を情報収集します。そこで東京の講演会に興味があるという情報を仕入れた場合は、先生と会えているメーカーと一緒に行動をして講演会に参加して自分の存在を知ってもらうこともできます。
また月に2回ほど先生に手紙を出し続けたこともありました。内容は「患者さんの指導箋」や「最新医療」についてです。1年ほど続けているうちに先生から講演会の案内が届き、そこで先生と話をすることができたため、弊社の薬を使ってくれたこともあります。
そのほかにも、先生が来たくなるような講演会を企画するなど、アプローチ方法はたくさんあります。

MRのやりがいはなんでしょうか

私がやりがいに感じることは、MRとしては当たり前の仕事ですが営業活動です。営業をすることによって数字が伸びることはとても嬉しいですしやりがいを感じますね。
苦手なことは内勤業務ですね。これは経費精算や訪問先の報告などを行います。もちろん大切な仕事ではありますが、数字につながるわけではないのでやりがいといったことには繋がりません。

入社前と入社後でギャップはありましたか

入社してからとても魅力的だった福利厚生がなくなってしまったことですね(笑)。
それは半分冗談ですが、よく新卒の方が「幅広い情報提供を通じて患者さんに貢献したい」と言いますが、実際はそんなこともないことが多いです。情報提供も大事ですが、それよりは先生とどれだけ仲良くなれるかといった、人間関係の構築が重要になってきます。自分が担当している先生の日常的に困っていることを助けることもありました。
後は宴会で漫才をやったこともあり、その時はMRの仕事に対して疑問を抱いたこともありました(笑)。

女性にとっては働きやすい会社

女性の働きやすさについては、本当に働きやすいと思います。

組合が働きやすさの話を出していますし、時短勤務もあります。
また営業車を使って保育園に行くことも可能なため子供がいる女性にとっても優しい会社だと思います。

社風や労働環境について「人間関係」・「評価や価値観」・「仕事の進め方」・「雰囲気」の4点をお聞かせください

「人間関係」は営業所によります。結局のところ上司と馬が合うかどうかが肝心です。外回りも多いですが社内の人と話さないなんてことはありません。会議もありますし、外回りをしていても売れていないことも多く、得意先の情報や大事な仕事や不明点はみんなで相談して決めることもあります。講演会を行う場合は自分の担当先以外の先生の募集も行います。

「評価」については、やるべきことをやるべき先でやっていることが重要です。
「業績評価」と「行動評価」があり、「業績評価」はボーナスに繋がります。これは自分がどれだけ売上を上げたかを評価シートに記入して自分の評価が決まります。
「行動評価」は昇給と出世に繋がります。「スケジュール管理能力」や「基本的営業スタイル」などがあり、まずは自身で達成度を記入して最終的に上司が判断します。
やるべきことをしっかりやっていても業績が上がらなかった場合は、たしかに「業績評価」はよくありませんが「行動評価」として高い評価を得られることができます。何を売っても売れる地域もあれば、何をしても売れない地域もありますからね。

「価値観」についてもやはり営業所によってさまざまです。会社としての基本的な考えはありますが、基本的には成果を出すことがMRの仕事のため、みんな同じ方向を向いて仕事をしています。

また新入社員は半年間研修を行うため、とてもしっかりと基礎を学ぶことができる会社です。

「仕事の進め方」については、無理に弊社の薬を使わせることはありません。
営業というと、「数字を上げるために何としても薬を使ってもらう」という認識がある人もいますが、弊社の場合はしっかりと患者さんや先生のメリットがあるときにしかおすすめしません。
似たような薬であっても「その患者さんには確かに他社の薬がいいけど、この患者さんにはこっちの薬の方がいい」といったアプローチ方法を行います。
ひと昔前は薬を詰めると言って、3か月分くらいの薬を一気に買ってもらい売上を上げるといった方法もありましたが、今はそんなことはしていません。その場合は結局のところ、一時的に売上を上げたに過ぎませんからね。

「会社の雰囲気」も営業所と支店によりますが、僕が働いている支店は緩いと思います。社内で雑談を行うことももちろんありますし、向いている方向はみんな一緒なのでやることをやっていれば問題ありません。

数字を上げられなかったときに怒鳴られることはありませんが静かに言われることはあります。MRの仕事は営業のため数字を上げてなんぼの世界なので当たり前のことではありますが。ですがそれは怒られるというよりも「なぜできていないのかを考えさせられる」といったものなので理不尽といったことはありません。

ずばり年収を教えてください

6年目で730万円ほどです。そこに日当手当が60万円と家賃手当が入り850万円ほどになります。

今のランクから1つ上がるのが、だいたい5年以内でさらにもう1つあがるのが10年以内と考えると45歳くらいで幹部社員になります。そうなると日当手当も家賃手当も抜いて800万円~1100万円ほどになります。
年収も正直ボーナスの幅が大きいため「ずばりいくら」といった算出は難しいです。例えば所長になると業績次第でボーナスの金額が200万円くらい変わります。

MR業界に入ることでよかったことはなんでしょうか

車や住宅の営業に比べるとがっつりはしていませんが、薬剤師では珍しい営業スキルが身に付きます。また薬局に比べると経営のことを考えることができ、自分が担当する領域に限っては普通の薬剤師とは比べ物にならないほど専門知識が付くことも魅力的だと思います。逆に自分の専門領域以外は知識が付かないことがネックではあります。

全国転勤がネック

MRを選ぶということは全国転勤をすることを避けて通れません。MRの仕事は楽しいですし、給料も高いですが、地元に帰りたい願望もあるためここだけはネックに感じてしまいます。

MRからでも本社に行くことはできます。本社では例えば「営業本部」「開発本部」「品質保証部」「研究本部」等があり、さまざまなキャリアプランを形成できますが、たとえ本社に行ったとしても全国転勤がなくなることはありません。

業界の不安点について教えてください

正直業界の不安点はたくさんあります。

「新しい薬が出ないこと」、「国としては医療費削減を目指しており、向かい風が吹いていること」「薬価改定」「後発品の%が上がっていること」「MR不要説」などですね。
45歳以上になると早期退職を促される人も出てきます。
「MR不要説」については人数は減りますが0にはならないと思っています。給料も下がると予想している人がいますが、僕は人数が減った分、仕事ができる少人数の人が残るため、少しかもしれませんが逆に給料が上がるとさえ思っています。

この会社や業界に入りたいと思う方に向けてメッセージをお願いします

MRという仕事は個人の成長や自分自身の価値観を大事にしている人にはとても向いている職業です。また人の話を聞くことが好きな人も向いていると思います。営業という自分自身の力で売上を伸ばし会社に貢献するといった、目に見える成果を得られること、そして給与が高いことも魅力の一つだと思います。
しかし全国転勤はどうしても避けて通れません。
弊社は患者さんや先生のためを思って情報を提供するためやりがいも感じられると思います。
自分が何を大切にして仕事をするかをしっかりと考えて就職すればとても楽しい仕事になると思います。

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